帰国子女入試のための留学

20年以上前から、帰国子女は受験で優遇されてきました。ただ当初帰国子女は比較的珍しく、また外国の日本人教育もあまり行き届いていなかったため、親の都合で外国へ連れ出されてしまったかわいそうな子供たちは十分な教育を受けずに日本へ帰ってくるという共通認識がありました。再び日本の教育に戻って来た時、他の子達には到底ついていけないだろうからと、特別扱いをしてあげる必要がありました。教育レベルが低い子供たちを救うための制度として整備されていました。

ところが当初からやはり、その枠を使って有利に受験を運ぼうと企む人はいました。その頃は帰国子女の認定が非常に厳しかったため、留学として外国へ出て行った学生が帰国しても帰国子女としては認定されませんでした。好きで出て行ったのですから、親の都合で連れて行かれた子供とはわけが違います。
そこで家族そろって外国へ移住し、2年経ったらまたみんなで戻ってくる、という大掛かりなことをするしかありませんでした。家族ぐるみです。その場合あくまでも自分の意志で外国へ飛び出したのではないという証明が必要でしたから、通常は父親が勤務する企業が発行した正式な証明書が必要でしたが、自営業の場合はどうにでもできますから、そのような工作も可能でした。

今は違います。帰国子女枠、と銘打っていても、その枠で留学経験者を募る学校はたくさんあります。留学でも駐在でも、とにかく外国で一定期間以上暮らしていればいいのです。そのため単独で外国の学校へ通った場合でも帰国子女枠入試で有利に合格することができるようになってきました。
小学校の場合はあまり優遇はありませんが、中学校、高校、大学では、帰国子女枠を使うと、一般枠で受験するのとはまた違った方向性で入学の許可をもらえます。一般生は5教科受験なのに帰国子女は作文と面接だけ、ということも珍しくありません。教科の勉強の代わりにしてきたであろう「人生経験」が加点されているのと同じことです。

ネットを使った英会話教室 「キッズスターイングリッシュ」のウェブサイト

ただ、その場合、語学力に関してはほぼどの学校でも必須です。英語でなくても構わないケースも多く、中国語、フランス語、スペイン語など、どの言語でもいいので、日本語で例えるなら原稿用紙2,3枚程度の作文が書けるレベルであることが条件です。また面接もその言語を使って行われる場合がありますから、会話もできる必要があります。
海外滞在経験を買われての入学許可ですから、どんどん現地社会へ積極的に交流しに行った形跡がないと評価されません。閉じこもっていては話のネタが不十分ですからアピールは難しいでしょう。
留学生として海外に滞在したにもかかわらず帰国子女枠で入学を受け入れる学校は確実に増えていて、これを利用しない手はないと思える有利な条件です。このために留学する人がいても不思議ではありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です